Self-Realization Fellowship 東京瞑想グループ

「ともに神を求める」

パラマハンサ ヨガナンダ


セルフ-リアリゼーション フェローシップ(SRF)はみずからの真実の自己に対する理解を深めることによって、人々(souls)を神のもとへ引き寄せるために設立されました。SRFは普遍的な真実であり、科学的で、永遠の幸せという目標へ人々を最も早く導くことが可能な真実の自己を知るという一歩ずつ登ることができるはしごを皆さんに提供します。SRFの教えを実践することによって永遠の至福という神の住み家へ、あなたを速やかに導くすばらしいヨーガの瞑想という、信仰をもつ人がたどるあらゆる道が出会う、真実の自己に至る脊椎という高速道路が自分の中にあることがわかるようになります。

神と親しく話をする(God-communion)テクニックを知っている人は瞑想の秘訣を知っている敬虔でスピリチュアルな人たちとの交友の中にも神を見いだすことができます。信仰をもっていると自認している多くの人が神と親しく話をすることができないでいます。このような人たちとつき合っても神や霊的な生活に対する不確かな考えが増えるだけであり、神学上の論争に発展することさえあります。深く瞑想する人たちと一緒に科学的で、継続的に進歩する瞑想のテクニックを実践することによって神と親しく話をするという、完全な自由に至る普遍的な道を発見したとき、お互いに助け合うことを通じて真実の自己に対する理解を深めるのです。


霊的交友の価値
みずからの人生において本当に宗教をよく知り、感じ、実現した人との出会いがなければ、宗教とは何か、なぜ普遍的で、必要なものなのかを完全に理解することはできません。

記録にないほどの昔からインドでは何としても神を知ろうとする求道者たちが聖者との出会いを求め、また他の霊的向上をめざす人たちと一緒に聖者の絵の前で瞑想をしました。大師たち(masters)がこの習慣を勧めて来たことには深い霊的な理由があります。悪い習慣、とりとめのない考え、落ち着きのなさへ引き戻そうとするたくさんの誘惑がヨーガの修行を始めたばかりの人に襲いかかります。マーヤの人を惑わす力は修行を始めた最初の頃には特に強力で克服することが大変困難なのです。ですから、みずからを完全にしたいと望む者は、その正しい望みを確固たるものにするために、同じような気質の人々と親しく付き合うことを大師たちは勧められたのです。

会話を通じてだけではなく、その人から発せられる耳にすることにできない磁気的波動によってわたしたちは付き合っている人に似てきます。その人が発する磁気の圏内に入ると、その影響を受けるのです。

画家になりたいのなら、画家と交際するべきです。優秀な実業家になりたいのなら、ビジネスの世界で成功した指導者と交際しなくてはなりません。もし霊的に偉大な人になりたいのなら、神を愛する人(devotees)と交際しなくてはなりません。


目的は神を知ること
セルフ-リアリゼーション フェローシップ (瞑想)センターの目的は神と親しく話をすること(communion)です。神の御名のもとに信仰者が集うとき、天の父がいかにお喜びになるか、あなたはまだ知りません。インドでは神を敬うために大きな建物を作ったりはしません。人々は神を瞑想するためならどこへでも集まります。

SRFはインドの聖者によって科学的に考案された、真実の自己を知るためのテクニックの実践を奨励します。そして真実の自己へ至る内なる高速道路をともに旅する信仰者の親しい付き合いを奨励します。

瞑想グループは主義主張(cause)や指導者を称賛するためではなく、一つにまとめられた集中と瞑想の力で神を知るという明白で唯一の目的のために設立されなくてはなりません。

すべての人(soul)は神の子であり、神の意志のあらわれです。しかし自我意識のために、人はみずからの意志を神の意志から遠ざけてしまい、その結果としてみずからの意志の力を限定してしまったのです。志を同じくする人々と一緒に深く集中することにより、信仰者は自己の意思を神の意志へと昇華させるのです。神との同一性を思い出すことにより、神を認識するという神聖な相続財産を取り戻すのです。すべての信仰者は祈り、瞑想により神と親しく話をすること、霊的な交友を通じて神の意志をより深く理解しなくてはなりません。

“二人、または三人がわたしの名によって集まるときには、わたしもまた彼らの内にいる。”とイエスは言われました(マタイ 18:20)。二人、または三人が神に集中するために集うとき、一人の強く神聖な集中力が他の人の弱い集中力を強くしてくれるのです。しかし神の御名のもとに集まりながら、おしゃべりをしたり、祈っているふりをしながら他の事を考えたり、心の中で神を意識することもなく、ただ機械的に儀式をおこなっても、すべてのものに浸透しているキリスト意識を感じることはできません。


ともに瞑想することの恩恵
グループ瞑想は霊的修行を始めたばかりの初心者だけでなく、ベテランの瞑想者も守ってくれる安全な場所です。一緒に瞑想することによって、グループ間に生じる不可視の磁気の波動としてのエネルギー交換の法則により、参加者一人一人の真実の自己に対する理解が深まるのです。

わたしは教えを学ぶために訪れたときのスリ ユクテスワの忠告をよく思い出します。彼はこう言いました、”良い仲間と一緒に瞑想しなさい。彼らは心というミルクを攪拌して、真実の自己というバターを作りだす手助けをしてくれるだろう。心というミルクに世俗の迷妄という水を混ぜても、ミルクはその迷妄という水に浮くことはできないが、バターなら、その不安定な水にかんたんに浮くことができる。”

グルの警告のなんと正しかったことでしょうか!わたしが始めた瞑想グループから離れていった人たちはみなクリヤ ヨーガによって進んだ霊性を得ていましたが結局、世俗の影響に屈してしまい、前世から引き継いだ無意識の領域における物質的な傾向に陥ってしまいました。

瞑想グループにとどまった人たちは心が弱くなったとき、興味がなくなりかけたときも、ともに助け合い、着実に神の理解を深めました。晴れわたった青空に突然、雲があらわれるように、霊的倦怠という雲が魂の輝きをおおってしまうことがあります。良き友との交際という日差しによってこの雲を駆逐しなくてはなりません。

どうしてあなたは真実の自己を求める人々との交友とグループ瞑想によって自分の波動を強くしようとしないのですか?これを実践することによってあなたの霊的な確信がより強固なものになります。人生において一見、克服することができないような障害も、瞑想という奔流によって粉砕され、消滅してしまいます。あなたの献身と神への愛が、他の人々の献身と愛に混じりあうのです。神の祝福があなたを輝かせ、出会うすべての人々への励ましになるのです。

もしあなたの霊的成長が行き詰まっていたり、後退しているときには、他の信仰者と一緒に神や偉大な人物を瞑想することによって、不安定な状態から抜け出すことができます。近くにいる人の霊的波動にはあなたの霊的波動を上昇させる力があるのです。他の信仰者と一緒に瞑想することはこのように、あなたの霊的成長をうながします。ともに瞑想することによって真実の自己に至るはしごを登ろうという気持ちが強まり、そんなあなたを見て、他の人々も励まされるのです。


蜂の巣を作り、神という蜜で満たす
ハチミツには蜂の巣が必要です。ハチミツが入っていない蜂の巣は何の役にも立ちません。東洋では霊的なハチミツを集めることを好み、西洋では組織という大きな蜂の巣を作ることを好みます。個人的な瞑想によって霊的なハチミツをたくわえる方が組織という大きな蜂の巣を作ることよりも大切です。しかし同じ信仰をもつものが集い、ともに神を求めるためには何らかの組織が必要になります。もし組織としてのSRFが存在していなければ、あなたも他の人たちもSRFの教えを学ぶことができなくなってしまいます。

まず最初にあなた自身の真実の自己を獲得しなさい。しかしあなたが所属する霊的な組織の仕事をおろそかにしてはいけません。その務めをおろそかにすることは非常に利己的な行為であり、あなたの霊的な成長にとって有害です。真理を求める未来の兄弟姉妹たちのために、共通する(collective)真理をたくわえるための組織という蜂の巣が必要なのです。しかし一人で、またはグループでおこなう瞑想をおこなわない宗教組織は無意味な存在であることをおぼえておきなさい。あなたがまず最初に求めなくてはならないものは自分自身の真実の自己という祭壇に神をお迎えすることです。それと同時に、あなたが所属する霊的な組織において他の人々と一つになった心の祭壇に神をお迎えしなくてはなりません。

たとえ数人の誠実な人たちが神の永遠の愛を求めるだけでもわたしは幸せです。あなたは慈悲深い神の愛をいただき、無私の精神で神に仕えるために生まれてきたのです。これが自由に至る唯一の道であり、真実の幸福に至る唯一の道なのです。神のために働き、毎晩神を瞑想しなさい。グループ瞑想のときにはみんなと一緒に瞑想し、自宅では一人、または他の神を求める信仰者と一緒に瞑想しなさい。


瞑想グループに求められるもの
ヨーガの科学は今、正にこの時代において今までにないほどの広がりを見せています。宗教の全体的な傾向としてはご存知のように、人々は教会から離れ、単に説教を聴くためにではなく、瞑想によって本当に神を見いだすために学校や静かな場所に集まるようになってきました。

知的に訓練された聖職者が一人でも多くの宗教的な”お客さん”を獲得しようとしている大きくて高価な建物ではなく、真理を求める数人の人々が個人で瞑想したり、他の深く熱心に瞑想する少数の人たちと一緒に瞑想することによって神と親しく話をする方法を学ぶための小さな瞑想センターを静かな場所に作らなくてはなりません。

深い瞑想によって生じる沈黙をすべての瞑想センターが実践しなくてはいけません。話は控えめにしなさい。インドの僧院で修行をしていたとき、わたしのグル、スワミ ユクテスワはごくまれにしか講義をしませんでした。わたしたちはほとんどの時間を師のまわりに座って過ごしました。誰かが沈黙を破ると先生に叱られたものです。

ただ単に良い本を読んだり、講話や音楽を聞いて過ごすだけの宗教的な集まりは愛する神という、あらゆる生命をつかさどる進行係のいない神学的な社交クラブに過ぎません。神の御名のもとに集い、瞑想の聖所において神を祈願する瞑想グループだけが神の降臨(His presence)という祝福に恵まれるのです。

神を知ったという知らせは自然に広まります。そのため瞑想のテクニックを実践するグループ瞑想会をおこなうことが非常に重要なのです。グループでの瞑想は自宅での瞑想で得た真実の自己に対する個人的な理解をさらに深めてくれます。グループでの瞑想は出席者にあらたな目覚めをもたらし、参加を求めなくても、積極的に瞑想会に出席しようという気持ちが芽生えてきます。

グループ瞑想会においては、指導者の人格、音楽の演奏や催し物のためにではなく、各自が真実の自己を知るために集うのです。そのとき、一つに溶け合った神への愛という祭壇で神を礼拝するために、人々は自発的に何度でも集まりたいと思うようになるのです。一つに結ばれた心は神の力がもっと強力に各自の魂に流れ込むためのより大きな通路(channels)なのです。


SRFの瞑想会で神を求めなさい
グループ瞑想会をおこなうためのSRFの瞑想センターがあらゆるところに設立されなくてはなりません。

わたしのパラムグル、ラヒリ マハサヤは家庭生活のあらゆる義務と責任を果たしながらも、偏在する神と親しく話をすること(commune)を怠りませんでした。クリヤ ヨーガをインドにもたらし、受け入れる能力のある弟子に授けたこの偉大なヨーガアヴァターはこう言っています、”霊的な自由を獲得するために必要なものは、キリストのような偉大な人物との交際、またはその人物を瞑想すること、他の霊的探求者との交友、誠実に瞑想を実践することである。”

SRFの僧院やセンターに行くときには神と一緒に過ごすという、唯一の目的のためだけに行きなさい。話をしたり、歌を歌うために行ってはいけません。瞑想によって神の存在が感じられるようになるために行きなさい!

スピリチュアルな道を歩き始めた最初の頃は意志の力よりも環境が与える力のほうが強いということを常におぼえておきなさい!

あなたの存在と働きが必要なのだということを知ってもらいたいのです。どうです、あなたも瞑想グループやセンターの集まりに参加し、いつでも、どんなことでも手伝おうとは思いませんか?わたしは思い(thought)と霊(spirit)においてあなたと一緒にいます。なぜなら、わたしに霊感を与えてこの様に書かせているのは神だからです。あなたの心の波動をわたしと偉大な方々の波動に合わせなさい、そうすることによって次第にあなたの人生も良い方向に向かっていくでしょう。


“グループ瞑想は霊的修行を始めたばかりの初心者だけでなく、ベテランの
瞑想者も守ってくれる安全な場所です。一緒に瞑想することによって
グループ間に生じる不可視の磁気的な波動エネルギーの法則により
参加者一人一人の真実の自己に対する理解が深まるのです。”

パラマハンサ ヨガナンダ


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